百人一首 #30
30番 壬生忠岑
有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし
つれないだの、別れだの、憂きものだの、物悲しい感じが漂ってますね。
有明とか暁っていうのは時間を意味していたような気がしますが、暁は日の出として、有明ってなんだっけ。
有明時のつれない別れより、暁時のほうが憂いがひどい?
あ、いや、有明時のつれない別れのため、暁ほど憂いものはない、かな。
どっちも夜明け。
当時は通い婚が主だったわけですから、夜明けには帰っちゃうわけですしね。
男の立場の歌なのか、女の立場の歌なのか分かりませんが、まぁ、つれない感じでついっと帰られちゃ、悲しくもなりますね。
さて、解説を読んでみましょう。
えー、まず、有明は時間のことではなかったですね。夜明け前の月を意味する言葉だそうです。有明時ではなく、有明月ですか。
つれなく見えているのは、その有明の月で、つれないは、別れのほうにも重複してかかっています。
有明の月はつれないものだ。つれない別れを思い出させる。だから暁時はイヤなんだ……。
哀愁ですね……。
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