10番 蝉丸
これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関
意味
行く人も、帰る人も、知る人も、知らぬ人も、
出会い、そして別れゆく。
これぞまさに逢坂の関よの。
逢坂っていう地名がズルい。
関ならどこだって状況は一緒になるわけですが、逢坂にかけて、行く/帰る、知る/知らぬ、別れる/逢う、で3連の対表現を盛るというちょっと面白い造りの歌ですね。
なお、この蝉丸っていう人、誰なんだかよくわかってないんだとか。
小野小町といい、誰だかよく分からないのにこうして歌と名が後世まで残るって凄いことですね。