桜月傘

オタク活動には金がかかる、ということで小遣いを稼ぎ出したい過程を綴っていましたが、結局全然稼げないので、改めて文章系個人サークル「桜月傘」の活動拠点としていろいろ書き殴ります。

読書感想文

サークル:神戸暗黒通信団

書名:ヤードポンド法の良いところ

著者:もる

入手:C100

 

ヤードポンド法と言えば、SI単位系を無視した中途半端な数字を1単位とするということでお馴染みのアレで、ヤードはゴルフ業界の方ならピンと来たりするのかもしれないが、えーっと1mに満たないぐらいでしたっけ? 100だか200だか集まるとマイルになるんでしたっけ? 陸上マイルと海上マイルで違うんでしたっけ? いい加減にしてください。

ポンド? イギリスの通貨でしたっけか。お肉の重さだってグラムだよ!

ということで、筆者に至っては「そういう単位系あるよね、知らんけど」ぐらいの感覚でしか知り得ないアレの良いところを考察した本です。

表紙と裏表紙込みで4ページからなるこの本は、つまり中綴じすら必要のない、A4を半分に折ったA5サイズの一枚紙なので、これはコミケ的には本ではなくてチラシに相当するのでしょうか、だから奥付もないのでしょうか、よく分かりませんが、まぁコミケの定義で本に相当するかしないかはともかくとして、目を見張るべきはその内容でしょう。

先に述べたように、一般的な社会生活を送るに過ぎない筆者のような手合いにとって、あぁそんな単位系あるよねという程度にしか存在を認知されていない(我が国においては、であるが)ヤードポンド法について、その良いところをかなり深く考え抜かれた内容と言えるだろう。

表紙と裏表紙を除いて、実質、見開きの左右2ページ分をまるまるいっぱいに使って表現された「良いところ」は、なるほど確かにそういうこともあるかもしれない、いや、それこそ正しくヤードポンド法の良いところを表していると唸らざるを得ない。いっそのこと夏休みの自由研究として提出することも辞さない覚悟とさえ思えたが、しかし他人の著書をそのままパクったのでは自由研究とは言えまい、ゆえにそれは却下であろうし、果たしてこの表現法が万人に受け入れられるものか、いささか疑義をはさむ余地がないともいえない。

しかしながら、間違いなく、考察に考察を重ねた結果として示された、この「良いところ」は、自然科学を志す多くの人々によって大いなる賞賛とともに迎え入れられるべきものであろうと確信する。……欧米の自然学者にとってはどうなのかさっぱり知らないけれど。

なお、この感想文そのものが、どうにも各段落で似たようなことを言っているばかりで、さっぱり中身がないような気がしないでもないのは、もしかすると本書の影響をいかばかりか受けていないとも言えなくもないことを付記するものである。

ところで、「神戸」って何?